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人工透析センター

最新の血液透析医療レベル、技術レベルをたもって、患者様と社会が求めるニーズに適確に応え、患者様にやさしい充実した血液透析医療に努めます。

人工透析センター 当院の血液透析センターは、ワンフロアーにベッド数39台を配置し、各ベッドに液晶テレビを備えリラックスして透析治療を受けていただけます。
医師(日本透析医学会専門医、日本腎臓内科専門医、日本泌尿器科)、 看護師(複数の大阪糖尿病療養指導士の有資格者)、臨床工学技士(多くが透析技術認定士の有資格者)、事務等と多くの職種と連携し、質の高い最新レベルの透析医療の提供を行っています。また管理栄養士・医療ソーシャルワーカーとも 連携して患者様の生活のサポートも行い、患者様並びにご家族の皆さまにもにやさしく充実した血液透析医療の提供に努めています。
透析治療では、透析液中のエンドトキシンや生菌対策も厳重に管理するととも、全透析機器(コンソール)を オンラインHDF(前希釈法)で運用しています。また、各診療科からの血漿交換、血液・血漿吸着除去療法(エンドトキシン吸着療法)など特殊血液浄化にも24時間対応しています。
透析患者様には定期血液検査と心電図と胸部画像診断検査に加えて、 心エコー、腹部エコー、腹部CT 、骨密度検査(DXA法によるBMD測定)、動脈硬化検査(PWV、ABI(足関節上腕血圧比))、シャントエコー、フットチェックなどの定期検査により、身体の状態を正確に把握し、安全な透析治療をめざずとともに、 透析合併症などの早期発見・早期治療にも努めています。
人工透析を担当する医師には日本糖尿病学会専門医が複数在職しており、近年増加している糖尿病性腎症血液透析患者様の経口糖尿病薬・インスリン・GLP-1受容体作動薬などの最新・高レベルの 血糖コントロール治療をおこない、自己血糖測定(近年、リブレ、リブレビューの最新持続血糖測定(FMG))指導により良好な治療を行っております。

オンラインHDFとは

人工透析室/個室 血液ろ過透析(HDF) につき、当院の全機器(コンソール)はオンラインHDF(前希釈法)に対応しております。オンラインHDFとは自動的に血液透析と血液ろ過を組み合わせた透析方法であり、透析効率が高く、長期間血液透析患者様の様々な合併症の 予防ができるともに透析血圧低下の予防など、様々な効果が期待できる治療法で近年、普及しつつある方法です。 オンラインHDFを行うためには、細菌やエンドトキシンといわれる物質を透析医学会・日本臨床工学技士会が定めている基準値を満たさな ければならず、当院では、透析液中のエンドトキシンと細菌数は測定感度以下まで厳密な管理を行い、日本透析医学会で規定されている透析液水質基準を完全にみたし、「透析液水質確保加算2」を習得しオンラインHDF治療を安全にすすめています。 オンラインHDF治療を新規に、もしくは継続して、治療ご希望の患者様全員のご希望にそって診療をさせていただきます。

フットチェックへの取り組み

糖尿病を原疾患とする透析患者の増加に伴い、足のトラブル(爪白癬、足の血流不全、足の傷、足潰瘍、)が増加しています。もし、下肢潰瘍を発症し下肢切断にいたると、日常生活が困難となり(ADLが低下)、また近年、患者様の生命予後悪化にも 大きく影響を及ぼすことが学術的に知られております。当院透析センターでは、看護師(複数の大阪糖尿病療養指導士)による患者様の日常生活(ADL)の維持や生活の質(QOL)の向上に貢献する目的で、月に1回患者様のフットチェック行っています。 定期的な観察やセルフケアの指導を行うと共に、異常時には、当院の内科医(複数の日本糖尿病学会専門医)、皮膚科医、循環器内科医と連携し、早期発見・早期治療に努め、足のトラブル予防に努めています。高度に進行した病変には外科治療 (血管カテーテルによるインターベンション治療、動脈バイパス手術、など)が必要となり、その際には、大阪公立大学医学部付属病院、労災病院など、第3次医療機関に迅速に紹介し、早期より連携して治療を行います。

VA(バスキュラーアクセス)の取り組み

効率の良い透析を維持するためには良好な安定したシャント(動脈と静脈のバイパス吻合)の造設と維持が必須になります。透析患者様にとってシャントは命綱です。当院泌尿器科医(複数の日本泌尿器科学会専門医)が良好な内シャントを造設しております。 また、そのシャントを長期間維持させるため、医師、臨床工学技士、看護師間で情報を共有し、シャント異常の早期発見に努めています。 定期的にシャントエコーを行っており、必要に応じて外科医(日本泌尿器科学会専門医) がシャント造影や、シャントPTA(バルーン拡張術、局所麻酔で約30分の手術)を当院で実施しています。また、高度のシャント狭窄や閉塞、グラフト(人工血管)狭窄や閉塞の際には、連携医療施設(土田透析アクセスクリニック(藤井寺市)、 仁真会白鷺病院(大阪市東住吉区)、などの2次医療機関に迅速に紹介させていただき、連携した治療を行っております。

スタッフ紹介

人工透析治療の資格を有した医師が患者様の治療を担当しております。
 日本透析医学会専門医・指導医
 日本腎臓学会専門医・指導医
 日本糖尿病学会専門医・指導医
 日本内分泌学会専門医・指導医
 日本内科学会総合内科専門医
 日本泌尿器科学会専門医・指導医
人工透析科のスタッフには医師をはじめ看護師、臨床工学技士が在籍しており患者様の透析治療のサポートを行っています。看護師には大阪糖尿病療養指導士が複数在職しており、臨床工学技士の多くが透析技術認定士の資格を有しております。 最新の医療レベル、技術レベルを保つよう日本透析医学会、大阪透析研究会に毎年参加し、最新の情報を勉強・研鑽し、新しい知見を学会報告するとともに、他の透析施設医師、臨床工学技士、看護師との意見交換などを通じて、より良い透析医療と透析技術に基づく 最良かつ、やさしい透析医療を患者様に提供できるよう日々励んでいます。また、透析医療に関係する医師は、多くが日本透析医学会の会員であり、最新の透析医学の研鑽に日々励んでおります。

透析時間

診療時間
時間帯
午前(9:00~14:00)
午後(14:00~20:30)
午後(12:30~17:00)

透析を受けられる患者様の自宅から病院玄関前まで、無料で送迎を行っておりますので事前にご相談下さい。また、できるだけ、安全・無理のない通院方法を一緒に相談させて頂いておりますが、乗合となりますので場合によってはご希望に沿えないこと もあります。その際には、透析スタッフまたは医療ソーシャルワーカーが相談にのらせていただきます。
当院での新たな透析治療を希望の方やご家族の方の当院透析センターの見学が可能です。予約制となっておりますので事前に透析センターまたは地域医療連携課(電話:072-334-8558(代表))に電話、(もしくは直通FAX:072-336-7053)まで お問合せください。

透析患者様の整形外科、外科、泌尿器科の手術にも対応しています。

近年、透析患者様の骨合併症(慢性腎臓病ミネラル骨病:CKD-MBD、や高齢化による骨粗しょう症、外傷骨折、など)が増加しており、透析患者様の骨折など整形外科手術が増加しております。 当院には、整形外科専門医が在職しており、近隣の透析患者様の紹介をいただき、整形外科手術を透析専門医、糖尿病専門医と協力しチームで安全な手術に努めています。また、整形外科に限らず、 消化器外科、泌尿器科等の手術も実施しています。手術に際しては、常勤の麻酔科医が2名在職しており、安全な麻酔を提供しています。また、術後に血症吸着療法(エンドトキシン吸着療法、など)も行っております。

長期療養が必要な透析患者様の入院透析について

高齢化社会の到来にともない、高齢者の要介護度が増し、自宅からの通院が困難な状況となることが懸念されます。透析患者様におかれても長期入院透析をご希望される方、あるいは、一時的に入院透析をご希望される方が全国的に増加しております。当院には 医療療養病棟・介護医療院を併設しており、ご本人、ご家族のご希望に添えるよう長期入院透析治療をご希望される患者様の入院を承っております。ご入院に際しては、メディカルソーシャルワーカーが、健康保険や介護システム、諸福祉制度や費用などについて ご説明させて頂き、それぞれの患者様に寄り添った支援に努めさせていただいております。 また、長期入院透析患者様は、常勤内科医が主治医として治療継続を担当し、脳血管障害患者様や骨折・筋力低下の患者様などには理学療法士(11名)、作業療法士(3名)、言語聴覚士(1名)が在職し、リハビリ治療を実施しています。 長期入院にて透析をご希望されます患者様は、ご遠慮なく当院、医療福祉相談課・地域医療連携課にご相談ください。

また、当院では個人用透析装置2台を導入し、手術後の入院患者様には病棟での透析を実施しております。人工透析室には透析用個室2室を設置し、発熱時やインフルエンザなどの感染症への感染時の透析治療に際しても、安全に透析が実施できるよう努めています。